画像診断の信頼性って?
以前来院された80代のお婆さんの話です。
2週間前に転倒して、股関節側面(大転子)を打ち、それ以来鼠径部に痛みがあり全く足が着けないという症状でした。
高齢の方の転倒で打ちどころが股関節だったのでレントゲンの結果を聞くと、転倒直後と、1週間後に2回レントゲンを撮って、異常は無かったとのことでした。
それなら股関節の捻挫か、骨盤に原因があるのかと思い施術を行いました。
股関節の緊張を取っていくと仰臥位で伸展や内外転ができるようになり、骨盤の調整で少し体重もかけられるようになりました。
ただ、何か釈然としない感覚がありました。
明確には説明できないのですが、通常の股関節痛の捻挫の患者さんとどこか違う痛みのように感じました。
念のため、患者さんに説明して次回の予約の前に別の病院でレントゲンの再検査(できればMRI検査)をお願いしたところ、
数日後「大腿骨頚部にヒビが見つかり入院しました」と電話がありました。
一般的にはレントゲンを撮れば骨折はすぐに診断がつくと思われています。
しかし、小さなヒビ(不全骨折)や肋骨の骨折、疲労骨折、圧迫骨折、骨挫傷などでは、レントゲンでは判断が難しくMRIでやっと判断ができることもありますし、1,2週間の時間が経たないと画像に写らないこともあるそうです。
今回もレントゲンには写らずにMRIで診断ができたそうです。
過去にも医師の技術不足か、撮る角度が悪かったのか、骨折を見過ごされた例をたくさん見てきました。
私自身も事故で手を傷めた時、レントゲンとMRIの画像を見て2人のドクターが異常なしと言われました。
1ヶ月経っても悪化する一方で、知り合いの整骨院でエコー検査で異常を見つけてもらいました。
その結果をドクターに話して再度MRI画像を見てもらってやっと有鉤骨骨挫傷の診断が出ました。
回復まで半年以上かかりました。
このような骨折はレアなケースかも知れませんが、知識として知っておけば自分や身の回りの方が困っている時に助けられるかも知れません。
MRIやレントゲンの画像診断は診断において非常に重要で不可欠なものですが、 「画像診断は完璧ではない」とぜひ覚えていてください。

竹田 義浩(たけだ よしひろ)

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